結構前になるんですが、こんなニュースがありました。
ぼくはiPhone6を使ってるんですが、
同じくiPhoneを使ってる人は多いと思います。
現在のスマートフォンの中だったら、iPhoneが断トツの人気じゃないでしょうか?
上の記事は、そんなiPhoneについての記事なのですが、
「今まで人気でずっと成長し続けてきたiPhoneの売り上げがここにきて落ち込んできたよ…」
という内容になっています。
一般に製品や事業には、人間と同じように寿命があると言われています。
今日はその寿命について(プロダクトライフサイクル)と、
その寿命を知ることで今回のiPhoneの出荷台数の減少を大雑把に予測できたんだよ
って話をします。
◆プロダクトライフサイクル
マーケティングの用語でプロダクトライフサイクル(Product Life Cycle)というものがあります。
今からこれについて簡単に説明するので少し辛抱してくださいね笑
プロダクトライフサイクルとは、製品が市場に投入されてから、売れなくなって姿を消すまでの過程のことです。
これは、簡単に図に表すと下のようになります。
製品が市場に現れてから売れなくなって姿を消すまで一般に上の図に書いたように次の4つの期間があります。
①「導入期」…製品が発売して間もなく、認知度・需要が低い期間
②「成長期」…製品が認知され始め、どんどん需要が高まっていく時期
③「成熟期」…製品の需要が最高になり、安定し始める時期
④「衰退期」…製品の需要が衰退していく時期
まあ簡単に分けてこんな感じになります。
で、これの何が面白いのかっていうと①~③までの期間がだいたい同じ長さになっているんです。
絶対にそうなるとか、そう決まっているというわけではないんですが、
今まで市場で売られてきたいろんな商品を分析するとだいたいこうなる…っていう感じです。
例えば、とても長い時間をかけて少しずつ認知されて
③「成熟期」に達した商品はなかなか市場から消えたりしません。
それとは反対に、登場してから一気にみんなから認知されるようなものは、
市場から消えていくのも早いということになります。
この場合の例は俗にいう「一発芸人」とかじゃないでしょうか。
彼らは得意のギャグなんかで一気に人気の頂点に駆け上がっていきますが、
それだけ飽きられてしまうのも早いですよね^^;
ついこの前までテレビで活躍してたのに、
最近見なくなったなあ…っていうアレです。
ここで注意しておきたいのが、すべての製品がこの限りではないということです。
ある商品が成熟してしまっても何か新しいコンセプトがその商品に追加されれば、
また新しいプロダクトライフサイクルを描くことができます。
↓こんな感じです。
このように全く新しいコンセプトを追加することで、
その商品の市場が衰退することなく、より大きく成長していくことがあります。
◆iPhoneの売れ行き減少をプロダクトライフサイクルで説明してみた
それではみんな大好き「iPhone」にプロダクトライフサイクルを当てはめてみましょう。
・2007年6月、初代iPhone発売
…iPhoneが世間に登場した年なので、これが導入期の始まりになります。
・2010年6月、iPhone4発売
…このあたりで売上高がぐっと伸び始めたので、これが成長期の始まりになります。
というわけで、iPhoneについてプロダクトライフサイクルは次のようになります。
どうでしょうか?
この図を見るとiPhoneの成熟期が終わった時期が2016年であり、
これはさっきのニュースの時期とほぼ一致していることが分かるでしょう。
このようにiPhoneの売れ行きが減少に転じる時期は、
「プロダクトライフサイクル」を考えることによってあらかじめ予測出来たわけです。
そして、もし衰退期である今年、2016年に入っても
Appleがこれまでの「iPhone」の延長のような製品を出し続けたとします。
仮にそのままだと「iPhone」はどんどん売れなくなっていき、
やがて市場から姿を消してしまうでしょう。
それを避けるために、Appleは今までのiPhoneと全く異なる画期的なコンセプトの商品を発売することで、
新しいプロダクトライフサイクルを描く必要があります。
そういう狙いもあってか2015年4月24日には「Apple Watch」が発売されましたが…
これはあんまり人気が出ませんでしたね^^;
まあコンピュータが小型化していくっていうのは今後の確実な流れだと思います。
IoTという言葉も流行っていますし。
Appleの今後に期待です。
◆まとめ
商品や事業には寿命があり、「プロダクトライフサイクル」と呼ばれている。
プロダクトライフサイクルには、
・①「導入期」
・②「成長期」
・③「成熟期」
・④「衰退期」
があり、①~③の期間の長さはほぼ同じになる。
ほとんどの商品がこんなふうにS字のカーブを描いて変化していくなんて興味深いですね。
皆さんも身近な商品についてプロダクトライフサイクルを考えて、未来予測をしてみてください。