成功の階段は一歩ずつしか登れない

もし、月100万円稼いでいる人がいて、その方法を教えてもらえるとしたら、自分で副業をしたことがない人でも、きっとやり方自体は理解できるんじゃないかと思います。

でも、いざその方法を実行しようとすると、どういうわけか行動に移せないんですよね。

「こうやったら上手くいくんだろうな」というのが、なんとなくは想像できるのだけれど、あれこれ理由をつけて実行がどんどん後回しになっていくのです。

 

で、なぜこういうことが起きるのかというと、理性というのは、言葉を元に想像してどこまでも広がっていけるのですが、一方で自分の感覚はというと、日常生活の範囲のちょっと先くらいまでしかついてこれないんですよね。

だから、100万円稼ぐ方法も頭では理解しているつもりですが、なぜか実行する気になれない。

そして、「そんなんじゃダメだ」なんて言って自分を奮い立たせて無理に頑張ったとしても、そもそも継続できませんし、無理して継続したとしても、心が壊れちゃったりして、なんか変なことになってしまうわけです。

 

よって、まずは例えば1万円稼いでみて、そこから3→10→30→100というふうにステップを刻んで、感覚を馴染ませていくことが大切なんだと思います。

理性だけで考えて「こっちのほうが早いから」なんて最短距離を進もうとしても、結局、心が追いついてこなくて遠回りする羽目になってしまうんです。

そして、このことは人からものを教わるとき、人にものを教えるときにも共通して言えることなんですよね。 

 

教える側の人は、相手に早く結果を出させてあげたいから「こうしたほうがいいですよ」と、自分の目線から見た最短コースを提示しがちなのですが、教える側の人の感覚は、教えてもらう側の人の感覚と大きな隔たりがあるんですよね。

だから、教えている側は「せっかくいい方法を教えているのに、なぜやらないんだろう?」「やる気が無いのかな?」ということになってしまうのです。

でも例えば、もしそれが絶対に儲かる案件だと分かっていたとしても、普通の人には100万円突っ込むことはできないんですよね。

それができるのは、日常的に100万円という金額を動かしている人だけで、そこにたどり着くまでに随分時間がかかっているはずです。

そして、その時間について「遠回りだった」「ムダな努力だった」なんて教える側の人は言うかもしれませんが、決してそうでもないと思うんですよね。

確かに、理屈の面では遠回りかもしれませんが、感覚の面では、(最短距離でないにしても)必要な努力だったんじゃないでしょうか。

 

どんな分野でも、ちょっとやっただけですぐに結果を出してしまう人は存在します。

ビジネスだったら、元手のない状態にも関わらず、ちょとやっただけで何百万も稼げるようになったり。。

そういう人を見て、僕らは自分と比べて落ち込んだり焦ったりしてしまうわけですが、早く成功する人っていうのは、技術はなくても感覚の面では有利なところからスタートしていたりするんですよね。

小さい頃から似たようなことに取り組んでいたり、親族に経営者がいて、その人から話をよく聞いていたとか。

もちろん、この理屈が全員に当てはまるわけではないと思いますが、でも、早く成功するパターンの多くには当てはまるんじゃないかと思っています。

 

いずれにせよ、僕らは「言葉はなく心で理解する」ということを大事にしていかなくちゃいけません。

言葉で理解するのとは違って、心で理解したことなら自然と身体が動いて、なんとなく頑張れてしまうものです。

だから結局、成功の階段は一歩ずつしか登れないんですね。

人に教えるときも同様に、いくら最短距離が見えていたとしても、その人の感覚がちゃんとついてこれるかどうかに気をつけるべきなんだと思います。

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