恐怖で自分を追い込んでも上手くいかない

こちらの記事でも書いたように、以前、祖母にLINEの使い方を教えていたのですが、そのときに上達を妨げる原因だと感じたのが「あれこれ心配しすぎて練習ができない」という問題です。

機械の使い方って、適当にあれこれ触ってみて、どんな反応が返ってくるのかを確認して、少しずつ覚えていくものじゃないですか。

でも、どうやら本人としては「壊してしまったらどうしよう」とか、「変なボタンを押して個人情報がバラまかれたらどうしよう」といった心配があるようで、練習しようにも抵抗があるようです。

 

おそらく、テレビなんかで「スマホで詐欺にあった」みたいなニュースを見るから、心配しちゃうんでしょうね^^; 

もちろん、練習用の端末ですから、どこを押しても問題ないように、こちらで設定していますし、物理的な攻撃を加えたりしない限り壊れたりもしません。

なので、こちらも「大丈夫だから」といったことを伝えるのですが、まあ、頭では理解できても、未知のものに恐怖を感じてしまうのは仕方ありません。

 

で、今回の件から改めて思ったことが、「上達しようと思ったら最初は恐怖心を取り除くことから始めなければいけない」ということです。

怖いのを我慢して頑張ったところで、本来の能力が発揮できませんし、なにより努力の対象を嫌いになってしまうでしょう。

僕らは人間は、自然を超えた理性を身に着けつつも、半分はまだ動物なわけですから、いくら理屈で抑え込んだところで、感情が受け付けないものは絶対に身につきません。

だから、まずは自分が安心してやれるところからコツコツと習慣的な努力を積み重ねていって、安心できる領域を広げていく必要があるんです。

 

あるいは、似たような例として、恐怖心で自分を追い込んで無理な努力をしようとする人がいますが、これも同様の理由で上手くいきません。

たしかに「頑張らなきゃ自分はダメになるぞ」みたいな恐怖と向き合うことは大事なことですが、それを避けるための努力自体は、自分が安心して取り組めることであるべきです。

じゃないと行動できないし、結果も出ませんからね。

 

僕も、恐怖心を煽って無理に自分を追い込んでいた時期があったのですが、明らかに活力が失せてきたので「これは違うな」ってなりました。

恐怖というのは、いわば身体の危険信号です。

赤信号の中を無理に突っ切っていけば必ず事故が起きるわけで、そんな危ないことをするよりも、まずはその信号を緑に変えることから始めるべきなんだと改めて思いました。

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