心理学に出てくる「バランス理論」が面白かったので
今日はこれについて簡単に説明してみます。
◆バランス理論とは
「バランス理論」とは簡単に言うと、
好き・嫌いの感情についてバランスを保とうとする心の働きを表す言葉です。
具体例を挙げてみましょう。
ぼくとあなたが共通の趣味である「ギター」を通じて初めて出会ったとします。
お互いに相手がどんな人なのかはわかりませんが、
共通の趣味であるギターの話が盛り上がるうちに仲良くなりました。
図にするとこんな感じです。
↓↓↓
「好き」はポジティブな印象なのでここでは「+」と書きました。
そして符号(「+」か「-」)の全体を掛け合わせて「+」になったときをバランスがとれた状態といいます。
このときは好きの感情だけでバランスが取れているんですね。
では次に「僕がギター大嫌い」だったらどんな状況になるでしょうか?
あなたが僕にギターの良さをどれだけ語っても僕はギターに興味を示しません。
それどころか
「楽器なんてうるさいだけだ!」
なんて言ってあなたを否定しようとします。
もしもこんなことを言われたらきっとあなたは僕のことを嫌いになるでしょう笑
このときの状況はこんな感じになります。
↓↓↓
「嫌い」はネガティブなイメージなので「-」で表しました。
このときも符号を3つ掛け合わせると「+」になりますね。
だからこれもバランスのとれた状態です。
このようにバランス理論とは感情を表す符号(+,-)を全体で掛け合わせたとき、
答えが必ず「+」となるように認識を変化させようとする心の働きのことを言っているのです。
◆こんなところにも「バランス理論」
バランス理論で考えると、テレビのCMで好感度の高いタレントを使う理由も簡単に説明できます。
こんなふうにタレントが何らかの商品を愛用している姿を見ると、
バランスを取って自分もその商品のことを好きだと感じるわけです。
他にも同じ理屈で
・友達の友達は友達
・敵の敵は味方
とかが言えますね。
それと
・夫婦の仲が悪いと子供の精神に悪影響を与える
というのもこれで説明できるかもしれません。
子供は母親と父親の両方が好きなのに夫婦でケンカをしていると
家族関係の認識にバランスが取れなくなって心に大きな負担がかかるのです。
◆まとめ
…ということです。
理解できましたでしょうか。
ちなみにこのバランス理論は、アメリカの心理学者であるフリッツ・ハイダーさんによって提唱されたそうです。
まあ何でもかんでもバランス理論の通りに割り切れないのが実情だと思いますが、
人間の心理という複雑なものを簡単なモデルで説明しようという試みは面白いですね^^
それでは。