この世界は決定論ではなく確率論で成り立っている

量子力学を初めて学ぶ人は「この世界は決定論ではなく確率論で記述される」ということを知って、きっと驚くことだと思います。

そして、それと同じように、僕が実際に自分でビジネスをやってみて驚いたことがあって、それが「ビジネスの世界も決定論ではなく確率論で成り立っているんだな」ということなんですよね。

ちなみに、決定論とか確率論とか、物理の細かい話はここではしません。

きっと語り尽くせないと思うので^^;

とにかく、僕が何が言いたいのかというと、世の中の成功者というのは「こうすれば100%上手くいく!」という法則みたいなものを知っているから成功しているのではないということです。

そうではなくて「これをやったら50%くらいの確率で上手くいくんじゃないか?」というリスクのあることに挑戦するから成功しているんだと言いたいんですね。

以前の僕は「リスクなしで(あるいはリスクが最小で)儲かる案件はないだろうか?」ということをよく考えていました。

というのも、「世の中の成功者というのは、そういう上手い話を知っているから成功しているんだ」なんて思っていたからです。

でも現実には、リスクがないところに利益は存在しないんですよね。

まあ、たしかに「実際にやってみたらリスクはなかった」ということはあり得ます。

でも、それは「実際にやってみたら…」という前提条件がついているのであって、実際にやってみる前は「上手くいかないかもしれない」というリスクを考慮したはずなんですよね。

そういった考慮が全く必要ないくらいに「そりゃ絶対に儲かるじゃん!」みたいなものがあったら、それこそあっという間にたくさんの人たちが群がって、利益は一瞬で消え去ってしまうでしょう。

それを理解するためには、2017年あたりの仮想通貨バブルがいい例になると思います。

当時は「とりあえず買っておけば値上がりして儲かるぞ!」みたいな状況だったわけですが、テレビ番組やCMでそれを知った人たちが大量に流れ込んできた結果、バブルが崩壊し、あとからやって来た人たちはみんな損しました。

あのとき本当に儲かったのは、最初からリスクを取って投機し、的確なタイミングで売り抜けた人だけなんですよね。

なので、リスクを背負わずに儲けようとすると、むしろ危ない目に遭ってしまうわけです。

だから、僕らはリスクをしっかり理解した上で、それが負担できるリスクであれば、恐れず積極的にチャレンジしていかなくちゃいけません。

リスクとリターンを考慮した上で、それが賭ける価値のある、意味のある勝負なんだと判明したら、あとは「何回チャレンジできるのか?」という試行回数が物を言います。

そういえば、「マネジメント 基本と原則」の中で、ドラッカーも同じようなことを言ってます↓

成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないということである。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけない者である。成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる。

繰り返しになりますが、世の中は決定論ではなく確率論で動いています。

「こうすれば100%上手くいく!」というものを探していても成功できません。

リスク無しに儲けようとしても頭のいい人にカモにされるだけです。

だから、そうではなくて「こうすれば50%くらいで成功するんじゃないか?」というものに対して、「もし失敗したとしてもリスクを負担できる準備はある」という状態になったら、勇気を持って挑戦してみる。

こういった姿勢が成功する上で大切なんだと思います。

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