頭の良さじゃないんです

よく学生さんたちと話していて思うことがあって、それが「成功するには頭の良さが大切だ」と考えている人が多いなということです。

たぶん、受験勉強という仕組みのために、こういう感覚になってしまうのでしょうが、僕から言わせてもらうと「成功すること」に対しての「頭の良さ」が占める割合は、それほど大きくないと思っています。

ちなみに「成功とは具体的にどういうことなのか?」については、ここではあえて突っ込んで考えないことにします。話の本題から外れてしまうので。

とにかく「頭の良さだけで上手くいくわけじゃないよ」ということです。

では、成功するために必要なものは何なのか?

大切なものから順番に挙げていくとするなら、僕は以下の形になると思っています。

1.人に応援してもらえること
2.実行力
3.感覚の鋭さ
4.頭の良さ

どれだけ頭が良くても、感覚的な鋭さがなければ判断を誤ってしまいます。

全く隙のない完璧な論理を組み立てたところで、未来を予想する上では、感覚の鋭さに勝るものはありません。

というのも、論理的であればあるほど一つの結論に収束しやすく、競合が集中し勝つことが難しくなってしまうからです。

さらに、どれだけ感覚が優れていたとしても、実行力がなければ物事を前にすすめることはできません。

なぜなら、いくら判断が正しくても、行動して物事を前に進めていかなければ、いつまで経っても理想は実現しないからです。

そして、どれだけ実行力があっても、人に応援されなければ成功することはできません。

僕らが自分ひとりの力でやれることには限りがありますが、一方で、他社からの協力には限りがありません。

なので、人から応援してもらえれば、自分の力が小さくても物事はどんどん前に進んでいきますし、逆に、人に応援されなければ個人の存在なんてあっという間に消え去ってしまいます。

ということで、成功への寄与度でいうと「頭の良さ」ってそんなに優先度は高くないんですよね。

まあ、勉強のできない人がこういう発言をしたところで負け惜しみだと受け取られるのでしょうが、一応それなりの学歴のある人間の発言なので信用はあるんじゃないでしょうか。

というか、これは匿名でやっているブログなので、そんなこと言っても意味がないんですけどね^^;

いずれにせよ、少なくとも僕はそう考えている…ということです。

で、こんな話をすると「じゃあ学生の勉強ってムダなの?」みたいに思う人もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。

なぜなら、勉強で結果を出すということは、「頭の良さ」を伸ばすこと以上に、「実行力」や「人に応援されること」の面で良い影響を与えてくれるからです。

世の中には「こんな勉強楽しくない」とか「頑張ったところで意味があるのか?」なんて文句ばかりの学生さんはたくさんいます。

素直に受け取るだけじゃなく、一度疑ってみるという姿勢は素晴らしいのですが、僕が見る限り、たいていの学生さんは「疑う」のではなく「文句を言う」に留まっている方が多い印象です。

でも、周りがそんな中で「こんなことやって将来なにかの役に立つんだろうか?」という疑いを持ちつつも、文句を言わず目の前の勉強を黙々とこなしていけば、実行力が確実に鍛えられていきます。

そして、そういう実行力のある人は、必ず人からの信用が集まります。

そもそも学生というのは、厳しい言い方をすれば、たいていは何の能力もない人間です。”これから”の人ですから、それは仕方ありません。

でも、受験勉強で結果を出せば、何の能力もない人たちの中で「この人は少なくとも頑張る人なんだな」という認識で大人たちは見てくれます。

だから、決して受験勉強じゃなくてもいいので、スポーツでも芸術でも、他のどんなことでも構わないので、何かで結果を出せるように頑張ること。

たとえ結果が出せなかったとしても、真面目に頑張ったという証拠を提示できるようにすること。

頭の良さではなく、そういった、いわば「誰でもできる」けど「すごく面倒くさい」ことが大事なんだと思います。

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