マーケティングの3要素

USJをV字回復させたことで有名なマーケターである森岡さんの著書「確率思考の戦略論」の中で、こんなことが書いてありました。

戦略、つまり経営資源の配分先は、
– Preference
– Awareness
– Distribution
の3つに集約されるのです。

その中でも無限の可能性を持っているのはプリファレンスのみですから、戦略の究極的な焦点は消費者プリファレンスを高めることです。

確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 (角川書店単行本)

それぞれの要素を簡単に説明しておくと、

Awareness というのは、消費者にその商品・サービスがどれだけ認知されているか?というものです。

Distribution とは、ここでは配荷という訳が当てられていて、それは要するに「お客さんが買える状態にあるか?」ということですね。

最後に、Preferenceですが、これは本の中で「消費者のブランドに対する相対的な好意度(簡単に言えば好み)」というふうに説明されています。

で、何が言いたいのかというと「いままでの自分は戦略面について目を向けることができていなかったな」と感じたわけです。

戦術的なところ、つまりはセールス面なのですが、どうやって売るべきか?という部分にばかり固執してしまっていたんですね。

もっと市場全体を広く眺めて「市場はどれくらいあるのか?」「それは競合他社と違ってどこが優れているのか?」ということを考えて改善していくべきでした。

まあ、いずれにしても、マーケティングというのは、たくさん本を読んで知識をつけたところで学べないものなんだと思います。

それよりも、自分で手を動かして、たくさん失敗して経験を積むことでしか身につかないのでしょう。

というか、それはマーケティングじゃなくても、何にしたってそうですよね。

数学を学ぶとき、教科書ばかり読んでも、授業ばかり聞いていても、それで点数が取れるわけじゃありません。

そうじゃなくて、もっと自分で手を動かして「なぜこの解き方はダメなんだろう?」「こういう方法じゃ解けないだろうか?」という試行錯誤を繰り返すことで、なんとなく感覚的なものが身についてくるわけです。

で、そういうふうにしていると、あるとき問題を見た瞬間に解けるようになるのであって、そこには理論を追いかけるだけじゃ到達できません。

あるいは、別の例を挙げるなら、「音楽理論を学んだところで良い曲が作れるわけじゃない」とも言えるでしょう。

たくさん手を動かして失敗しなくちゃダメなのです。

というわけで、僕もたくさん試行錯誤を繰り返して、マーケティングのセンスを身につけなくちゃいけないなと思いました。

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