やる気は出ないのが当たり前

ほぼ日新聞の中に「今日のダーリン」というコーナーがあって、これは糸井重里さんのエッセイみたいなものなのですが、1998年6月6日創刊以来、一日も休まずに更新しているんだそうです。

で、そうやって毎日継続するコツについて質問を受けたとき、糸井さんは「ほぼ毎日やる気が出なくて困っている」というふうに仰っているんですよね。

お風呂に入る前に原稿を書くべきか、お風呂に入ってから原稿を書くべきか、十年くらい迷ってる…みたいなことを話していたと思います。

つまり、ここからわかることは「やる気なんて出なくて当たり前なんだ」ということです。

その道のトップの人ですらそうなんだから、なんか上手いことやってやる気を出す…みたいな方法は存在するわけありません。

じゃあ、そういった事実を認めた上で、僕らはどう振る舞うべきなのか?

まずイチバンやっちゃダメなのは「自分を鼓舞してなんとかやる気を出そうとすること」だと思います。

やる気というのは、行動することによってしか、引き起こされません。

というのも、行動する身体からの信号を受け取って初めて脳は「あ、自分はやる気があるんだな」と認識するからです。

だから、頭の中であれこれ考えても意味がないのです。

それなのに、あれこれ理由をつけて、無理やり自分を鼓舞したところで、精神的に疲れるだけです。

だったら、そんな遠回りをせずに最初から「やる」ということに意識を集中させたほうが早いんじゃないでしょうか。

だから、まずは「やる気のない自分」を受け入れることから始めること。

「あー、働きたくないな…」「でも、これは当たり前のことなんだ」「我慢して行動することでしかやる気は出ないんだ」

そうやって「やりたくないな」と思いつつも、嫌々でいいからとにかく仕事に取り掛かること。

すると、「働きたくないな」という気持ち・考えがいつの間にか浮かんでこなくなって、気づけば目の前のことに取り組むのが、それほど苦にならないようになってきます。

というわけで、やる気は出なくて当たり前だという話でした。

やる気を出そうとするよりも、やる気なんてゼロでいいから、とにかく嫌々でも行動を始められるような忍耐力を身につけるとか、そういった仕組みを作るように工夫したほうがいいんじゃないかと思います。

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