新卒でコンサル業界へ就職することについて

この前、こんな面白い動画を見かけました。

こちらの動画では、LINEやZOZOで役員をしていた田端信太郎さんという方が「新卒学生の人気就職先にコンサルティング業界が入っていることにモヤモヤする…」ということを仰っています。

いま思い返せば僕自身、学部生のときに「就職するならコンサル業界が面白そうだな」と思っていました。

その理由としては「いろいろな業界とか関われそう」とか「どこへ行っても活躍できるだけの実力が身につきそう」といった感じですね。

あとは「給料が良い」とかでしょうか。「ブランド」とか「見栄えがいい」というのもあるかもしれません。

実際、就職した先輩の誘いがあって、とあるIT系コンサルの企業へインターンシップに行ったこともあります。

で、僕は思うのですが、ほとんどの学生さんたちは「ビジネスでの成功に必要なのは頭の良さである」と考えているんじゃないでしょうか。

だからこそ、「地頭が鍛えられる」とか「ビジネスの知識が身につく」といった理由でコンサル業界に人気が集まるんでしょう。

ただ、それから何年か経って僕が思ったのは、ビジネスで成功するために必要なのは「頭の良さ」ではなく「人を動かせるかどうか」にあるんだな…ということです。

実際、いくら頭が良くてもお客様を動かせなければ利益は上がりません。

それに、組織で働く以上、人がついてこないと何も実行できないというのもあります。

で、そう言うと今度は「でも、その次に大事なのは頭の良さじゃないの?」なんて意見も出てくるでしょうが、たぶん「人を動かせるか?」の次に必要なのは「直感の鋭さ」だと思います。

というのも、経済活動というのは「先の読めない未来へ現在の資源を投じる」ということですから、どうしてもカンの鋭さは必要になってきます。

理詰めで未来を予測することはできませんからね。ある程度の分析なら可能でしょうけど。

だから、いわゆるコンサル系で言われるような頭の良さって、過大に見積もっても3番目とか4番目くらいじゃないでしょうか。

もちろん、コンサルタントは、喜んでお金を払うお客さんがいる以上、世の中から必要とされる立派な職業であることに変わりはありません。

ただ、忘れちゃいけないのが、田端さんもおっしゃるとおり「コンサルタントは特殊な商売だ」ということです。

だから、僕が学部生の頃に考えていたような 「どこへ行っても活躍できるだけの実力が身につきそう」 というのを期待するのは、ちょっと違うんじゃないかな…という話でした。

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