自分の中にあるイチバン古い記憶

フロイトとともに精神分析学を創始し、その後、独自の分析心理学を立ち上げたユングは、「ユング自伝」という本の中で、自身の生涯のすべてを(主に内面のことに関してですが)語っています。

 

 

この自伝には、2,3歳の頃の記憶や、幼年時代に見た恐ろしい夢のことなどが欠かれているのですが、なによりも驚くべきは、この本は、「ユングが80歳を超えてから書かれたものである」ということなんです。

自分が80歳を超えていたとして、「生まれてから今に至るまで、夢での出来事も含めてすべて詳しく思い出せるか?」というと、正直できないですよね^^;

そういうところからも、「ユングってすごいなあ」と思うわけです。

(まあ、彼の語る「幼年時代の出来事」の話が本当なのかと言うと、それは確認のしようがないことではあるのですが…)

 

で、そんなことを考えていたら、ふと「じゃあ、自分の中でイチバン古い記憶ってなんだろう?」という疑問が頭に浮かんできました。

そこで、自分なりにあれこれ思い出してみたところ、自分の中でイチバン古い記憶というのは、以下の4歳のときのものになります。

 

幼稚園の入園式の日の出来事。

大きな広間のような場所に、同じくこれから入園する子供が周りにたくさんいる中で、自分はなにかのおもちゃで独り遊んでいた。

それから遠くからの視線を感じ、ふと後ろを振り返ると、いつもとは違う格好のスーツを着た父親が、ものすごく不安そうな表情でこちらを眺めていた。

それに対し自分は、「なぜそんな心配そうな顔をしているんだろう?」と、すごく不思議に感じた。

 

この記憶について、当時の状況など両親に確認をとったところ、どうやらそれなりに正しいようでした(もちろん「不安な表情をしていた」とかは確認できませんが)。

というわけで、自分の場合は、4歳の頃の記憶がイチバン古いものだということになります。

 

ちなみに、自分が見た夢のほうについては、最近のものをのぞいては、ほとんど何も思い出せません。

まあ、こっちについては、それが普通なんじゃないでしょうか。

幼い頃に見た夢を、老人になってまで覚えているというのは、かなり特殊なことだと僕は思います。

 

そんなわけで、みなさんの中でイチバン古い記憶ってなんですか?

一度、ためしに思い出してみたら面白いんじゃないかと思います。

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