みなさんは、不安や心配事に押し潰されそうになって、なにも手につかなくなることってないでしょうか?
僕は、そうなってしまうことがよくあります。
予定していた仕事で上手くいかないことが見つかって、どうしたものかと考えているうちに、「こんなことで詰まっていたら将来やっていけなくなるぞ」なんて思い始めて、そこからしばらく頭が不安でいっぱいになって、なにも手につかなくなってしまう…ということが今日もありました。
そんなとき、いままでだったら、その発作的な不安が収まるまで、ひたすら待つことしかやってこなかったのですが、最近、認知行動療法というものを知ってからは、その不安を紙に書くようにしています。
具体的には、以下のようなことを書き出します↓
- いつ・どこで・誰と・何をして、嫌な気持ちになったか?
- 具体的にどんな考えが頭に浮かんだか?
- そのときの感情は?
- 問題の過大/過小評価や論理の飛躍など偏った考えに陥ってないか?
- その考えが正しいと思う理由は?
- 逆に、その考えと矛盾する事実は?
- 周りに同じことで悩んでいる人がいたら、どう声をかけるか?
正直、これは結構めんどくさい作業なのですが、そこさえ我慢してやりきれば、すごく気分が落ち着くんですよね。
悩みのために暴走していた脳が、本当にスッと落ち着くのです。
それは、おそらく紙に書き出すことで、自分の悩みを客観的に見れるようになるからなのでしょうね。
例えば、他人の相談を受けるとき、話している本人は深刻に思いつめていることでも、聞いてる僕らからすれば「そんな悩むことかなあ…?」なんて感じることってあるじゃないですか。
それと同じ理屈です。
ある種の偏った主観的な考えかたにハマっているから、身動きが取れなくないだけで、僕らの悩んでいる問題そのものは、冷静に対処すれば解決するような、取るに足らないものであることがほとんどなのです。
つまり、事実そのものではなく、僕らの認知に仕方に問題があるわけですね。
で、そういう観点から、悩みの内容ではなく、僕らの認知の仕方そのものに働きかけて気持ちをラクにする精神療法が、認知行動療法なんだそうです。
まあ、この言い方だと「行動」のほうには触れられていないので、厳密には「認知療法」の説明になっちゃうんですけどね^^;
それはさておき、だから、とにかく「悩んだら紙に書く」ということを習慣化できたら、それだけで強いメンタルが手に入るのではないかと思うんですよ。
とはいえ、この方法の弱点は、さっきも言ったように「めんどくさい」ということです。
いざ「紙に書き出してみよう!」と思いついたとしても、「その程度で自分の抱えている悩みが解決できるはずがない」とか「そんなことしてもムダだ」といった声が聞こえてきます。
ましてや、不安で頭がいっぱいな状態のときですから、「紙に書き出す」という解決法に思い至ることすら難しいでしょう。
じゃあ、僕らはどうするべきか?というと、自分でも感情をコントロールできるくらいの小さな不安について紙に書き出すことから始めて、日頃から悩みに対処する練習を積んでいくしかありません。
小さいハードルすら飛べない人が、いきなり大きなハードルを飛び越えたりはできませんからね。
そんなわけで、何はなくとも毎日一回、こうやって自分の心配事を書き出すようにするといいんじゃないでしょうか。
僕は、これからもこの訓練を続けて、悩みに打ち倒されないメンタルを少しずつ鍛えていこうと思います。