習慣を変えるコツは「最悪の場合を想定しておく」こと

前回は、「人生を変えてくれるのは習慣だけ」という話をしました。

「これを達成したら人生が変わるんじゃないか」みたいに考えている人が多い気がするのですが、どんなに大きな目標だったとしても、その達成自体には人生を変える力はありません。

だから、もしそれで人生が変わるとしたら、それを達成するための努力の過程で習慣が変わったか、あるいは、達成したことで環境や付き合う人が変わり、それによって習慣が変わったかのどちらかです。

いずれにしても「習慣ありき」なんですね。

 

じゃあ、その肝心の習慣はどうやって変えられるのか?

当然ながら、それは努力しかありません。

そして、その努力というのは、個人的な体験でしかなく、周りの人間があれこれ口出ししてどうにかなる問題ではないです。

 

ただ、それを踏まえた上で、なにか技術的なことを話すとすれば「最悪の事態を想定して絶対にこなせるレベルのもの予備として用意しておくこと」が大切じゃないかと思います。

例えば、僕は毎朝散歩することを習慣にしているのですが、もし雨が降っていたり、風邪を引いて体調を崩したら、その日は家の周りだけでも一周するようにしています。

普段は、1万歩ほど歩いているので、それを考えると微々たるものですが、何があっても決まった時間に歩くという行為だけはするようにしているんですね。

だから、そんなかんじで、習慣を変えたいのだとしたら、病気で倒れたとしても実行できるくらいの、予備となる行動を前もって考えておくべきだと思っています。

 

まあ、正直、家の周りを一周するだけですから、「それだったら歩かないのと同じじゃないか?」と言われるかもしれません。

もっともな意見だと思いますし、僕はその声に反論できないです。

ただ、それでも、少なくとも「やる」という行為については、大きな違いがあると僕は考えています。

そもそも、イチバン大事なのは「それを習慣としてやる」「継続する」という自分との約束を守れるのか?ということですから。

 

こういう考え方を僕は人生の先輩たちから学びました。

例えば、ある成功している経営者の方と「健康のためにランニングを始めた」という話をしていて、

その人が「これ以上頑張ると、走るのが嫌いになりそうだと思ったから、今日は30分までで止めることにしたんだよね」ということを言ってたんですよね。

 

で、僕はその方に対して、「すごくストイックな人だ」という印象を持っていたので、この発言には内心で少し驚いたのですが、

よくよく考えてみれば、ストイックであるべきなのは「やる」ということ、「継続する」ということに対してなのであって、

そういう意味では、嫌いになって継続できなくなるくらいだったら、早めに切り上げて翌日に備えるというのは賢い判断なんですよね。

 

僕の見てきた限り、習慣を作ることに失敗する人というのは、結果を焦るせいか、短期で燃え尽きてしまう傾向があるように思います。

だから、そうならないように長期を見据えて、「最悪の場合でもやれること」を予め準備しておくことが習慣形成、ひいては人生を変えるために大切になるんでしょう。

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