研究者が儲からない精神的な理由



 

研究者ってすごいことをやっているのに、全然儲からない仕事だよな…ってよく思います。

最近でいうと、財務省はどんどん研究者への予算を削って、いますぐ役に立ちそうな研究を安く早くたくさん作れ!みたいな方針で、大学は本当に大変な状況になっています。

 

財務省って日本を良くする気はあるんですかね…?

 

そういえば、少し前の話ですが、こんなニュースもありましたね↓

文系の博士課程「進むと破滅」 ある女性研究者の自死

大きな研究成果を上げ、将来を期待されていたにもかかわらず、多くの大学に就職を断られて追い詰められた女性が、43歳で自ら命を絶った。

 

新しい知識を切り開いていける人材って、本当に貴重ですし、そういう人を大切にするべきだと思うのですが、現状として「博士課程に進んだら破滅」という認識をしている人は大学にも多いです。

それにもかかわらず、予算は削られていく一方なわけで、この国に未来はないなあってことを本当に強く感じます。

 

個人レベルで言えば、勉強して新しい知識を取り入れることを放棄して、何の準備もせず、いますぐ儲かるような日雇いのバイトをし続けてるようなものですからね。

日本は高齢社会なので、今さえ良ければ、未来のことはどうでもいいのかもしれませんね。

 

…と、まあ、愚痴が長くなってしまいましたが、

歴史上、国が頼りになったことなんて一度もないので、僕らは僕らでなんとかして生き延びていかなくてはいけません。

 

 

で、今回、僕が話したいことは「なぜ研究者が儲からないのか?」ということです。

 

研究者と起業家って、「未知の領域を切り開く」という点では、かなり共通していると思います。

仮説を立てて、実験し、上手くいかなかったとしたら、結果をもとにその原因を考えて、また実験して…。

こういう流れを踏む上で必要なのが、「失敗に対する耐性」「原因を分析する能力」「新しいことを試す勇気」とかですよね。

 

 

そういう点では、研究者も起業家も、必要とされている要素が似ています。

 

だから、研究者だって頑張って事業を起こせば、大儲けできるのではないか?と思ったりもするのですが、一部を除いて現実にはあまりそういった話は聞きません。

 

それはなぜなのか?

僕としては、研究者の中にある、一つの価値観がお金を稼ぐのに邪魔に働くのではないか?というふうに思っています。

今回はそれについて簡単に話そうと思って、記事を書こうとしたのでした。

 

 

真理探求と利益追求という2つの価値観

 

研究者と起業家では、似ている要素が多いと言いましたが、一方で、全く違っている部分もあります。

それが、「真理探求」と「利益追求」という2つの価値観の違いです。

 

研究者は真理を探求するし、その一方で、起業家は利益を追求というのが一般的だと思います。

(中には、研究者という職業だけれど、利益を追求している人もいれば、起業家という肩書だけれど、真理を探求している人もいると思うので、一概には言えませんが、一般的にはそうという前提で話します)

 

ただ、この2つというのは、矛盾することが度々あったりするんです。

 

例えば「痩せたい!」って人がいたら、

真理探求を目指す人は「多少厳しくても、しっかり運動してちゃんと健康的に痩せたほうがいい」って思う傾向があるでしょうけど、

利益追求を目指す人は「なるべくラクに痩せた方が、お客さんは喜ぶよね」という考えを優先するでしょう。

 

まあ、ダイエットのことは詳しくないのですが、正しさを第一の軸におくのか?お客さんにとっての価値や喜びを第一におくか?という思考の違いは重要です。

 

その他にも例えば、大学の授業ってかなり難しかったりします。

それは、確かに勉強している内容も難しいとも言えるのですが、でも、ちゃんと一段ずつ積み上げていけば、理解できる内容です。

 

掛け算が理解できれば、割り算も自然に理解できる。

でも、九九を知らない子供は割り算が理解できません。それと同じことです。

 

ただ、僕が言うのは、大学の講義は、そもそも教え方として、わかりやすさを第一に優先してはいないということです。

できることならわかりやすく教えようと思うけれど、それが多少でも真理を捻じ曲げることに繋がるなら、わかりやすさは捨てて、真実をそのまま伝えます…みたいな。

 

でも、その一方で塾とか予備校っていうのは、わかりやすさ優先です。

 

先日、数学について間違った教え方をしている動画があって炎上していたのですが、僕としてはなんとなく、間違った教え方をせざるを得なかった経緯が想像できたりします。

そうでもしない限り、お客さんが来ないからです。

 

これはたしかに「間違ったことを教えるのか?」っていう見方もできるのですが、

でも「最初は多少間違っていてもわかりやすさを優先して、正しいことは後から学べばいいじゃないか」って見方もできますよね。

 

お客さんにとっては、真理とかどうでもよくて、それよりも目の前の一歩を進ませてくれることに価値をかんじるわけです。

同じく真理探求を軸においている人であれば、お金を払ってくれるでしょうけど、まあ、そういう人は全体のうちの数%くらいでしょう。

 

真理はお金を払ってくれない

 

結局、お金をくれるのはお客さんであって、真理からはお金を払ってもらえません。

 

販売して直接お客さんからお金をもらえる立場にいる人は強いです。

例えば、トヨタとかアップルとか、直接お客さんに製品を販売しているような企業ですね。

下請けの企業は売るためのスキルが無いので、価格で勝負するしかありません。よって、利益がどんどん削られていきます。

 

研究者っていうのは、何兆円にもなるような市場を生み出す元になる研究をしているにもかかわらず、あまり儲からない理由はそういうところにあったりするのかな…って思うわけです。

 

だからといって、自分でビジネスを始めても、お客さんというよりは、何が正しいか?に注目してしまって、なかなかうまくいかない。

でも、逆にそこの価値観の転換さえ上手くできれば、能力も高い人が多いですし、うまくいきやすいのではないかなって思います。

 

…まあ、一番いいのは、研究者の重要性を理解した上で、国が予算をつけて保護することなんですけどね。日本も貧乏くさくなりました。。。





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