こんにちは。
今日は自分が読んだ本の感想を書きたいと思います。
マーケット感覚を身に着けよう - ちきりん
この本の著者のちきりんさんは月間200万PVの恐ろしいほどの人気ブログ
「Chikirinの日記」を運営されてる方です。
社会派ブロガーとしての彼女の考察はとても面白いので知らない方は一度見てみることをオススメします。
もうめっちゃ有名な人ですけどね^^; 一応紹介しました。
◆マーケット感覚とは何か?◆
さて、本の内容に話を戻します。
皆さんは「高学歴ニート」という言葉をご存知でしょうか?
世間でいうところの難関大学を卒業して、大学院卒とか博士号といった学位を取得したのに、
就職活動に失敗して社会で働くことができず、家に引きこもっている人たちのことです。
一時期はこの「高学歴ニート」という言葉が話題になりました。
そんな人たちがいる一方で何の学歴もないのに起業して会社を上場させるような人や、
一生遊んで暮らせるくらいのお金を稼いで自由な暮らしをしている人たちもいます。
いま思いついた例でいうと、銀座まるかんの斎藤一人さんだとか、
GMOインターネットの熊谷正寿さんとかですかね。
彼らは確か中卒だったと思います。
世間では「たくさん勉強していい大学に入りなさい」なんて言う人が多いのに
現実には勉強ができるからと言って出世できるとは限らないわけです。
これはいったいなぜなんでしょうか?
ちきりんさんはその原因を「マーケット感覚」にあるとして説明しています。
この本の言葉を借りると、マーケット感覚とは
「売れるものに気づく能力」
あるいは
「価値を認識する能力」
のことだと説明できます。
例えば小さな子供が金塊を見つけてもきっとなんの価値も感じないですよね。
「光ってきれいだな」と思うくらいでしょうか。
彼らにとってはウルトラマンやセーラームーンの人形のほうが価値があるわけです。
でも大人が金塊を見つけたら大喜びでしょう。
なぜなら彼らは金塊が高値で取引されていることを知っているからです。
つまりこの例でいえば、子供よりも大人のほうが「マーケット感覚が鋭い」というわけです。
そしてこれからの時代はこのマーケット感覚がめちゃくちゃ重要になってきます。
◆マーケット感覚の必要性◆
なんでマーケット感覚がめちゃくちゃ大事なのか簡単に言うと、
それは現代社会がどんどん市場化されているからです。
これまでの日本では、国家資格が必要な職業は保護自動的に「いい職業」だと思われてきました。
特に合格率の低い難関資格を要する職業ほど、「高級で安定している」と考えられていたのです。
でもこれからは、お上が国家資格で保証してくれる職業ではなく、
市場で強く求められる職業こそが、いい職業です。
…(中略)…
市場化する社会では、政府が認定した資格を無視校に目指すのではなく、
その資格を必要とする職業が置かれた市場の状況について、
正しく理解するためのマーケット感覚が不可欠です。
もしあなたが商売人だったら、マーケット感覚が必要だといわれて素直に納得できるでしょうが、
公務員だったら「マーケティングなんて必要ない」ってきっと思うでしょう。
でも、そう言うわけにはいかなくなってきています。
なぜなら公務員や弁護士などといった
今まで絶対に安定していたものにまで市場化の波が及んでいるからです。
弁護士の例をあげましょう。
日本では2000年ごろから、欧米諸国に比べて人口に対する弁護士の人数が少ないということで、
司法試験の合格者数が3倍の3千人に引き上げられました
(供給過多として実際は2000人程度に抑えられたそうですが)。
でも欧米の基準に合わせて弁護士の数を増やしたところで需要が急に増えるわけがありませんよね。
結果として弁護士がたくさんあまり始めてしまいました。
このために、せっかく司法試験を突破したのに弁護士事務所に就職できず、
挙句の果てには何の経験もないのに一人で開業しないと弁護士としてやっていけない、
なんてめちゃくちゃな話もあったようです。
しかもこんな記事さえ出ています。
弁護士さえも「10年以内に弁護士が人工知能に取って代わられる」と考えている。
僕がこの例で何が言いたいかというと、
「安定なんてものは存在しない」
ということです。
いままで弁護士といえば高給で安定している職業の代表でした。
そんな職業でさえも市場化の影響を受けて厳しい状況にあるのです。
大企業に就職したって、公務員になったってこの市場化からは逃れられません。
唯一頼りになるのものは、
自分がどんな市場で高く評価されるのかを見極める「マーケット感覚」なのです。
◆学校ではマーケット感覚は学べない◆
そんなめちゃくちゃ大事なマーケット感覚は学校では学べません。
学校で教えてくれるのは論理的な思考法だけです。
(論理的思考もマーケット感覚とおなじくらい重要だからそれでいいんですが。)
そしてこれが学校でたくさん勉強してもお金持ちになれない(なれるとは限らない)理由になっています。
高学歴ニートの話に戻すと、今までなら確実に研究者のポストがあったのに、
少子化による影響と文科省による「大学院生を増やそう」という方針によって研究職も市場化されてしまいました。
彼らはその市場化の波に対応できなかったというわけですね。
親は「たくさん勉強しなさい、そうすればいいところに就職できて安定した生活が送れるから」
といって子供を塾に入れて勉強させます。
でも最近では大学に行っても就職できない人や、就職しても奨学金を返せない人まで出てきていますよね。
大学へ行くことが必ずしも良い投資だとは限らなくなってきてるのです。
ぼくらの親の時代だと確かに勉強して学歴のある人間こそが安定したお金持ちになれたのかもしれません。
でもそれはその当時の話です。
ぼくらの世代と親の世代では30年くらいのギャップがあるわけですから社会も変化して当然ですよね。
それで言えば親の親(おじいちゃん・おばあちゃん)の世代だと、
学校勉強よりも家の手伝いのほうがよっぽど重要だと考えていたわけです。
これも同じことですよね。
結局、この変化し続ける社会で頼りになるのはマーケット感覚ということです。
みんなが安定しているっていうからだけで将来を決めると痛い目にあいますよ。
(偉そうに言える立場じゃありませんが…^^;)
そんなマーケット感覚をどうやって身に着けるかですが、
長くなったので今日はもうここで終わります笑
あとはあなたが実際にこの本を読んで学んでみてください。
★まとめ★
・マーケット感覚とは「売れるものに気づく能力」あるいは「価値を認識する能力」のことをいう。
・市場化する現代社会においてはこのマーケット感覚が重要になる。
・マーケット感覚は学校では学べない。自分で学んでいく必要がある。